福島第1原発の事故を受けて、ヨーロッパ各国で脱原発への動きが激しいのは、皆様ご存じ通りです。
イタリアでは、チェルノブイリ事故をきっかけに、すべての原発が止められていました。期を見るに敏なベルルスコーニ政権が福島第1の事故を受けて、「新しい原子力発電所の建設を凍結を継続する」と発表したのは、4月の末でした。
しかし、イタリアの人々は、この誤魔化しを見逃しませんでした。「これでは、原発再開のためのフリーハンドを政府に与えてしまう」と。
そして実施されたのが今回の国民投票。結果は、ベルルスコーニ首相のコメントに見事に現れています。
「イタリアは原発にさよならを言わなければならない」と。原発反対票は、なんと95%近くに。これは歴史的な出来事です。
ある意味で悔しい思いがあります。
FUKUSHIMAという人類史上に残る大事故を起こしてしまった日本人。広島・長崎という悲劇があったのも日本でした。人類が、原子力から、核から手を切るために、最初に行動すべきは私たちのはずです。イタリア人に先を越されてしまった!
足もとを見たら、日本の政治はポスト菅をめぐって大混乱。そこには、反原発の一言も、脱原発の一言もありません。
そこで、ひとつの提案があります。
次の総理大臣は、「国政史上初の脱原発総理」にしなくてはならないと。
もちろん、日本には事実上国民投票制度はありませんから、イタリアのように行きませんが、マスメディアは、徹底した世論調査と、候補者に対するアンケートを行うべきでしょう。
設問は、
●原子力発電所に関して:
1.すべて原子力発電所を出来るだけ早く停止して、全部の原子炉を廃炉にすべき。
2. このまま、この夏を越えてから、原子炉を廃炉のスケジュールを考えるべき(当面、再稼働はなし)。
3. 5年から10年をかけてすべて原子力発電所を停止すべき(その後、廃炉)。
4. 原子力発電所はできるだけたくさん稼働させるべき。
5. その他(具体的に=)
●東日本大震災の復興財源について:
1. 消費税増税を主にすべき。
2. 法人税増税を主にすべき。
3. 国債発行を主にすべき。
4. その他(具体的に=)
これでいいんじゃないですか?
言葉は悪いですが、次期総理大臣を選ぶに当たって、「原子力」を踏み絵にすべきです。
しかし、私たちが黙っていては、そんなことは起きません。
国会議員に「原発推進の首相候補を推したら、次の選挙で、あなたの当選はないよ」という圧力をかけること。ありとあらゆる力を振り絞って。
そして、まさに「民意」を政治に反映させるためのテコとして、マスメディアに、今度こそ力を発揮して欲しいと思います。
追記:
私は、「6.11脱原発100万人アクション」に参加してきました。集会やデモに出るのは7〜8年ぶりです。
いやぁ〜、元気が出ました。
結局、一人で考えていると、「水道がヤバイ」「野菜がヤバイ」「お茶がヤバイ」と、目の前の恐怖に対峙して、どんどん追い込まれていくだけなのです。もちろん、さし迫る恐怖はあります。それへの対応もしなくてはいけません。でも、少しでも出口を探したいじゃないですか。
答えは、日本中の、そして、世界中の原子炉を出来るだけ早く廃炉に追い込むことです。そのためには、選挙の一票をだけでは不十分だし、それを待っているわけにもいきません。
6月11日。2万人の人々が新宿駅東口を埋め尽くしました(主催者も人数を掌握できる状態ではなかったので、2万人を欠けたかも知れませんし、越えていたかも知れません)。当初、規制に乗り出していた機動隊も、あまりの数の多さに手の出しようがないという状態。私たちの力も捨てたもんじゃないぞ(笑)。
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