whiteさん
お立ち寄り頂きありがとうございます。
まず、日本の「空間線量=0.23μSv/h」→「追加被ばく量=1mSv/y」の根拠ですが、計算式は、当ブログ「外部被ばく線量計算機 」
[URL] で提示した
[URL] です。ただ、算入する固定値が、この時の当ブログの値とは若干異なっていて、日本政府が取っている固定値は以下の通りです。
大地と建物からの自然線量(屋外・屋内とも)=0.04μSv/h
実効線量換算係数=1.0
屋外活動時間=8時間
屋内における被ばく線量軽減係数=0.4
注意して欲しいのは、「大地と建物からの自然線量」が屋内外で同じなのは、日本特有の事情によるものです。外国では、建材に石やコンクリートが使われることが多いため、屋内>屋外の国が多いです。
また、「屋内における被ばく線量軽減係数」が効いてくるのは、追加分の人工放射線分(要するに福島第1由来分)だけです。
エクセルで作った「外部被ばく線量計算機」を
[URL] にアップしてありますので、ご活用ください(固定値は改訂して、政府の計算に合わせてあります)。
さて、チェルノブイリの1mSv/yが、線量計の実測値で何μSv/hに当たるのかは、正直言って、分かりません。理由は、以下の固定値が不明だからです。
●大地と建物からの自然線量(屋内・屋外)
[URL]
[URL]
にも、ウクライナ・ベラルーシのデータはありません
●屋外活動時間
8時間と設定する場合が多いですが、国際機関によっては、4.8時間を採用しています。
●屋内における被ばく線量軽減係数
0.4は木造家屋の場合です。コンクリート造りや石造りでは、0.2程度とされます。
[URL]
ただ、元になる計算式は同じはずなので、人工放射線による追加被ばく線量=1mSv/yの実質的な量が、日本とウクライナ・ベラルーシで、大きく異なることはないと思います。
>whiteさん
「実効線量換算係数(=実効線量/空間線量)=0.7」は、
ATOMICA
[URL]
が採用しているもので、当初、他によりどころがなかったために、当方も、その数字を採用しました。根拠は、「空間線量の100%を人体が被ばくするわけではない」という考えだと思います。
ただ、今は、ほとんどどこでも、「実効線量換算係数(=実効線量/空間線量)=1.0」になっていますので、実効線量換算係数自体、考える必要が無くなっています。
木造家屋の低減係数は、一概に語れるものではないので、難しいです。日本中の木造家屋で測って平均値を出すわけにもいきませんし。今のところ、0.4が主流で、時々、0.5を採用している場合があります。
屋外と屋内を分けないで計算するのは、あまり意味がないと考えます。