原発と経済(2):もともと安い電力なんて探していない
2014-02-05


次は、東京電力をはじめとする電力会社というものについてです。
電力会社は、口を揃えて「利用者にとって、もっとも安くて品質の高い電力を提供するために、原子力発電を選択したし、これからも原発は必要だ」と言いますが、本当でしょうか?

まず、日本の電力会社は地域ごとに完全な独占体制になっています。
たとえば、東京電力の管内で東京電力以外の電気で生活をしている人はいませんし、不可能です(自家発電の山小屋などを除く)。
産業用電力は、建前上は自由化されていますが、実際に地域独占以外の電力会社から電気を買っている量は3.5%に過ぎません。それも大口の利用者が中心ですから、自由化を活用している企業の数は、ごくわずかということになります。


日本では、電力会社が自分の都合で電気料金を決定できます。
それを強く支えているのが『総括原価方式』。「電力会社が電気の供給に必要な年間費用を事前に見積もり、それを回収できるように料金を決めるしくみ」です。

競争がない上に総括原価方式で守られていたら、絶対に損はありません。3.11以降、電力料金の値上げに対する強い反発があり、この間、赤字を計上している電力会社がありますが、基本的に電力会社が赤字を出すことはあり得ないのです。どんなに経費をかけても、全部、電力料金として利用者に転嫁できるわけですから。
これって企業?これって資本主義?って、誰だって思います。しかし、それが現状なのです。

ですから電力会社は、もともと安い電力を供給しようなんて考えていません。競争がない上に、行政や第三者機関の監視もありませんから、安くする必要がないのです。
巨大投資(原発の建設が典型例)をして、その経費を利用者に押しつけ、またまた次の巨大投資へという最悪の循環を繰り返しています。その合間で、自分たちが太っていくこと。それが総てです。時代遅れの拡大再生産の悪しき典型と言えるでしょう。

電力会社の合同出資により運営されている電力中央研究所の資料を見てみましょう。

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家庭用の電気代は、アメリカの2倍、韓国の3倍。産業用では、アメリカ、韓国の2.2倍です。
主たる原因は、総括原価方式に間違いありません。経費かけ放題、コスト意識不要ですから。

さて、東京電力は、2012年9月1日に家庭用電気料金を8.46%値上げしました。しかし、3.11以降、電気料金は上がっていなかったのかという、これが違うのです。

<電気料金=基本料金+電力使用料金+燃料調整費+消費税>

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