原発と経済(1):貿易赤字と原子力
2014-02-04


「原発が止まってるから、貿易赤字が拡大して、日本経済は危機だ」というような主張が、政府や財界から繰り返されています。
本当なのでしょうか?

今現在、一基の原発も稼働していないのに、私たちは電力不足による不自由を感じることはありません。計画停電なんてやっているところは日本中どこにもありません。新幹線が停電で止まったとも聞きません。
日本と日本経済が、原発なしで十分にやっていけていることは明らかです。

冒頭に掲げた貿易赤字の問題はどうでしょうか?
実は、当サイトは「仮に貿易赤字が膨らんだとしても、原発を再稼働させてはいけない!」と考えてきました。ところが、これは取り越し苦労に過ぎなかったのです。

2月2日の毎日新聞朝刊の『視点』を読んでビックリ!実は、貿易赤字と原発は、ほぼ関係なかったのです。


ウェブ上から消えてしまう可能性もあるので、静止画でも貼り付けておきます。
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安倍首相は1月29日、参議院の代表質問で「昨年、原発がないことで化石燃料の輸入に3.6兆円も多く支払った」と言い放っています。
しかし、原油の輸入量を見てみると、震災前から少し減っている状態です。
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次に、総輸入額の推移を見てみましょう。
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毎日新聞は、2013年の輸入額を2010年と比較して1.5倍になったとしていますが、もう少しさかのぼれば、リーマンショックのあった2008年とほぼ同じです。2013年の原油輸入額は、ビックリするほど高いわけではありません。

今度は、2つのグラフを見比べてみましょう。
輸入量は2009年以降横ばい。輸入額は跳ね上がっています。もうお分かりだと思いますが、原油の輸入額が増えたのは、原発が止まって原油の使用量が増えたらからではありません。単に価格が高騰したことによるのです。

天然ガス(LNG)はどうでしょうか…
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確かに、2012年の

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